[報道] TBS・NHK / 朝日・毎日新聞

[体験談] 婚約者がパワハラと賠償請求に追い詰められ過労自殺 (20代女性Mさん)

テンジク(ikinaritenjiku)です。

ある女性から寄せられた過労死に関する体験談をご紹介します。

体験談について
以前、過労死についての記事を公開して以来、このサイトにはたくさんのメッセージが寄せられています。
内容は

  • 今、仕事がきつくて逃げ出したい
  • 家族を過労死で亡くした
  • 彼が過労死しないか心配    など

たくさんの人とお話していく中で、すべての人に共通することがあります。
私と、労働被害を経験した人は皆、「自分のように悲しい思いをしてほしくない」と願っています。

インターネットで公開するという私の活動に、肯定的な意見ばかりではないということを体験者によく確認し話しあいながら、「それでも伝えて欲しい」というお話を載せていきます。

「今この国ではこういう事が実際に起こっている」と、知ってもらうだけでも意味があることだと信じて。

過労自殺で婚約者を亡くしたMさん(20代 女性)

「この人となら私は幸せになれる。」そう思える人だった

同棲していた彼とは結婚を約束していました。彼は本当に優しくて、収入はまだちょっぴり頼りないけど、「この人となら私は幸せになれる。」そう思える人だったんです。

ささやかながら幸せな日々を過ごしていましたが、彼の様子が少しずつおかしくなっていき…

交際記念日の前日、彼は自殺しました。

婚約者から仕事の相談をされるようになった

ある日、彼とこのような会話をしました。

彼「会社でミスをして、月給の倍以上の金額を弁償しなきゃいけない」

Mさん「あなたがお金を払う義務はないよ!」

彼「会社側に払ってもらうとなると、所長が本社に連絡して表沙汰になるから…穏便に済ませたい…」

結局、請求された金額を会社に払う事に…。

その後も、彼から仕事に関する相談を受けることが増えていきました。

婚約者の労働環境がみるみるうちに悪化

全国に支店を持つ会社で営業として働いていた彼。

ある時から、彼の労働状況がみるみるうちに悪化していきました。毎日7時から20時過ぎまで営業の仕事を終わらせたあと、さらに事務作業までしないといけなくなったのです。

そんな労働環境にも関わらず、誘われた飲み会は断れずほぼ強制参加。家に帰りつくのは夜中の3時になる事も。

長時間労を繰り返すうちに、彼は仕事でミスが増えるようになっていきました。

会社からは、ミスをする度に責められていたそうです。

  • 「営業を外す」「育ちが悪い」などと罵られる
  • 顔に唾を吐かれる
  • すべてのミスについて損害を払えと要求

損害賠償を要求されていた事は、最後まで誰にも相談できなかったようです。

亡くなった後に見た彼のスマホに「また○○万円を、会社に払わなきゃいけない」とメッセージが残っていました。

婚約者の自殺を止める事ができなかった

ある日仕事中に、彼から突然連絡が…

「またミスが出てしまった。辞めてもミスがわかり次第、損害を請求すると言われた。俺は一生苦しまなきゃいけないのかな?上司に自殺しろって言われた…」

電話越しに、嗚咽まじりに話す彼の様子から、ただごとではないと思い、

「絶対に上司の言ったことは真に受けないで。絶対に死なないで!仕事すぐ終わらせてまた掛けなおすから。」

そう言って通話を切りましたが、これが彼との最期の会話になってしまいました。

”ごめんなさい、もう何も考えられない、幸せになってください”

彼から最期に送られたメッセージです。

私は最愛の人を亡くしました。彼はもう二度と私の前に姿を現しません。 息ができないほど辛かったです。

会社の人は葬儀に顔を出さず。 彼が自殺した職場に行っても、花すら置いていませんでした。(第一発見者は会社の上司)

私は彼を過労自殺に追い込んだ会社を許せません。

彼の過労自殺による影響

壊れたのは過労自殺した彼だけではありません。

彼の母親

息子を失ったショックで、仕事に行けなくなってしまった。

彼の婚約者Mさん

2度の自殺未遂をして、救急病棟に搬送

精神科に入院

いまだに彼がいない虚無感で、摂食障害を患う

リストカットや、大量服薬をしてしまう

Mさんの家族

Mさんががボロボロになった影響で精神科に通院

抗うつ剤、睡眠剤、抗不安薬が手放せなくなる

仕事に行けなくなり、収入もなくなる

婚約者を過労自殺で亡くしたMさんから一言

彼を追い詰めた会社を許せません。一生許しません。

彼の過労自殺により、周囲の人の人生まで壊れてしまいました。

私は、死にたい気持ちは今の所やっと薄れてきましたが、まだスタートラインにすら立てていません。あの頃のように働いて、自分の力で生活することができなくなってしまいました。

もう絶対に、仕事が原因で悲しい思いをする人を、増やしてはいけません。

 

Mさんの婚約者が働いていた会社の実例

  • 法定労働時間を超えた長時間労働
  • 社員がミスをする度に賠償請求
  • 社員の人格を否定する言葉を浴びせる
  • 顔に唾を吐く
  • 「自殺しろ」と社員を自殺に追い込む発言

過労自殺の話が出ると「自殺しなくてもいいのに」という意見が必ず出ます。

でも、発言をする前に一度考えてみてください。

長時間労働による肉体的疲労

パワハラによる精神的苦痛

まともな思考が奪われ、会社の外の人と接する時間も減り、新聞・テレビ・スマホなどで情報を得る気力も時間もなくなる。

自殺という選択を選んでしまう人は、自殺する所まで追い込まれている”と考えた上で、「自殺しなくてもいいのに」という発言をするか決めてください。

過労死について寄せられたコメントで驚いているのは、「あれ?これ自分の労働時間と一緒」「うちの会社よりマシ」なんていう人がとても多いということ。

もしも、部下の人格を否定したり脅すような発言をしてしまっている人がいたり、自分や同僚そして後輩がそのような扱いを受けている場合は、今ここで目を覚ましてください。

あなたの会社とあなた自身が、法律違反と人権侵害をしているということ。

そして、その恐ろしい環境があなたの日常になっているという異常。

異常が日常になると異常に気がつかなくなる。ここで気づいてください。

自分を大切にし、身近な人を思いやるきっかけになれば幸いです。

イラスト・文 / テンジク(ikinaritenjiku)

 

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