テンジク(ikinaritenjiku)です。
以前、twitterで公開した漫画にたくさんの質問やご意見が寄せられました。
先月いとこが #過労死 したので漫画にしました。大手居酒屋チェーン店の勤務先で死にました。何をしても死んだ人は生き返らないけど
ただ、こういう事があったよって知って欲しかった。
どんな反応があるかわからなくて怖い。#過労自殺https://t.co/9II8U6MPoP pic.twitter.com/7WfiveRD0n
— いきなりテンジク@過労死なくす (@ikinariTenjiku) 2017年7月22日
世の中にたくさんの情報が溢れている中、関心を寄せてくださった事に感謝します。
社会問題として、一人でも多くの人に知ってもらいたいと思いました。そしてこんなに悲しい思いをする人をもう二度と増やしたくないです。
寄せられた質問やご意見への返答をここにまとめています。教えていただいた法律に関する情報は親族に伝えます。
漫画・記事に寄せられた質問
[toggle heading=”h5″ title=”鹿児島の出来事ですか?”]A.NO.
作中に鹿児島駅の描写がありましたが、鹿児島に旅行に出かけた時の話です。旅行中も居酒屋の看板を見つけて心が痛くなった、という話です。私の配慮が足りず申し訳ありませんでした。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”もっときついけど生きている人いますが?”] A.人がそれぞれ持つ許容量は、誰一人として同じ人はいません。体力や心の余裕は人それぞれですし、年齢と共に衰えていきます。そして、もっときつい人や同じような状況の人がいるならば、いずれ体を壊す恐れがあるので救ってあげてください。疲労は蓄積します。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”警察が冷たすぎませんか?”]
A.警察は故人が店内で一人で死亡した為「事件性がないか(他殺など)」の捜査の為に病院に来ていました。こちらから「過労死の疑いがある」と訴えないと警察は「事件性がないか」だけを捜査します。
事件は毎日色んな所で起きています。私にとっては人生の中で滅多にない、大きな悲しい出来事だったとしても、事件を取り締まる警察にとっては日常茶飯事な事です。わざわざ「解剖した方がいいよ」とか、自分の仕事が増えるような事はなかなか教えてくれません。
警察が冷たいというより、ある程度事務的にしないと一人一人に感情移入して親身になっていては、全ての事件に対応できなくなるのでしょう。
なので、疑問に思った点がある場合はこちらから訴える事が大切です。
ちなみに、過労死の疑いを調べるのは労働基準監督署(労基署)です。労働基準法という、働き方について定められた法律を違反していないか監督するのが労働基準監督署です。
解剖だけでなく、搬送された病院でCTを撮ることを強くお勧めします。死後なので保険適応外で6万位自己負担になりますが、解剖だけでは不完全なものも発見出来る確率が上がります。医師に『AI(死亡時画像診断)を撮ってくれ』と言えば伝わると思います。
— ゆずみかん (@yuzumikaaan) 2017年7月23日
ゆずみかん (@yuzumikaaan)さんお知恵を貸していただいてありがとうございます。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”週休2日もらっていたんでしょう?”]
A.NO.
勤怠記録で週休2日もらっているように見えるだけ、週休2日じゃなかった証拠がないだけです。実際は無賃金労働、休日出勤がありました。スマホのGPS記録を労働基準監督署に提出
[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”ひとりで開店準備していたの?狭い店なの?”]
A.社員は1店舗に1〜2人体制で、15時から18時まで一人のシフトでした。(開店は17:00)80席以上あるお店です。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”何故そんなに遠くに住んでいたの?”]
A.寮という名目の借り上げマンションから通っていました。会社の都合で縮小され「通勤に2時間かかる寮に引っ越しをさせられてきつい」と故人が言っていました。「もっと近くから通いたい」と会社にお願いしても「自費で借りろ」との返答だったそうです。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”近くに家を借りれば睡眠が取れたのでは?”]
A.一番多い時は3ヶ月に1回の転勤が続く時もありました。荷造りも一日でしないといけなかったようです。社宅ではなく自宅の場合だと3ヶ月に1回、
- 現住居の賃貸契約の解除
- 新居の賃貸契約
- 荷造り
- 道・ガス・電気の契約
- 郵便物の転送手続
等を休みの少ない中で繰り返すのは難しいです。
賃貸契約によっては「1年以内の解約は違約金が発生する」という条件が発生する場合もあります。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”労働環境に気付かないほど希薄な親族関係?”]
A.寮(借り上げマンション)に住ませて長時間労働させ、友人や家族、社会と隔離させるのもブラック企業のやり方かと。
友人には「きつい」と少し漏らしていたようですが、親族に会う時はそんな辛い状況だったなんて少しも見せませんでした。
私の場合だと親や家族に心配はかけたくないと思って、言わない話も多くあります。憶測にすぎませんがそんな心境だったのかと。
ご指摘どおり、「もっとコミュニケーションを取っていれば」の後悔に尽きます。この私の後悔を見て、今生きているご家族とのコミュニケーションが少しでも増えれば、と思います。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”記事化するのに親族の許可は?”]
A.許可を得て書きました。皆それぞれできる事をしています。私にできる事は発信をする事だったので理解してもらっています。親族もtwitterを見ています。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”漫画にブログのアドレス載せた理由は?”] A.ブログのドメインは住所のようなものです。誰が描いたものかというクレジットの意で載せました。[/toggle]
漫画・記事に寄せられたご指摘
[toggle heading=”h5″ title=”社葬というのはお偉いさんがするもの”]A.調べました。社葬とは、会社の社長や会長、企業の代表者など、その企業に大きく貢献した人が亡くなった時に行う葬儀のことで、運営主体が法人(企業)になります。規模の大小に関係なく、葬儀の費用を企業が負担し行うものが社葬になります。遺族が主体になって行う葬儀を個人葬や一般葬と呼びます。葬儀案内人より引用
職場で亡くなっているのと、会社側はこれは労災じゃないの一点張りだったので、せめて社葬をとお願いしました。
過労死について調べていたら、過労死した人の為に、会社が葬式をあげたという記事を見たので、頂いたご意見に限らない事なのかと思っていました。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”いとこは遺族とは言わない。”]
A.遺族:調べました。ご指摘ありがとうございます。
遺族ー家族のだれかが死んで、あとに残された家族。物故者の両親、配偶者、子、兄弟姉妹を指す。一般的には死亡時に死者によって生計を維持していた者とすることが多い。wikipediaより引用
私に寄せられた質問
[toggle heading=”h5″ title=”いとこだから疎遠だったのでは?”]
A.とてもよくかわいがってもらって大好きだったのでここまで記事にする事ができました。労力・リスクからしても、身内が殺されて怒ってないとこんな事できません。
親族が悲しむ顔を見て、黙っていられませんでした。
[/toggle]私に寄せられたご指摘
[toggle heading=”h5″ title=”旅に出かけるな。全く悲しんでいない。”]A.私は「残された者がいつまでもメソメソせずに元気に過ごすのが供養だ」というお坊さんが唱えた説に賛成でした。
私は現在、どこでも仕事できる環境を目指して試行錯誤しています。出かけるのは自分にとって日常である事と、いつまでも暗く部屋にこもっている方が心の負担が大きかったので葬儀の一週間後に仕事を再開しました。[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”ブログの記事も遊んでばかり。”]A.私は、ブログも仕事の1つと思って真剣に取り組んでいます。ブログは私にとって日記ではなく自分の「お店」と思っています。
6月から「毎日更新する事」を目標に取り組んでいましたが、通夜から一週間は辛くて更新できませんでした。読んでくれた人の役に立ったり、楽しい気持ちになるように、なるべく明るく楽しい雰囲気にするように心がけています。
※追記:個人的な日記のような記事は別のブログへ引っ越しました。
[/toggle][toggle heading=”h5″ title=”いとこが勝手に故人のスマホ見るな”] A.親族の中で一番スマホが扱えるのは私だったからです。スマホを見た理由は、故人と生前親しかった友人に知らせる為と葬儀に関する連絡の為でした。スマホに残っていた記録で故人の労働状況が判明しました。[/toggle]私は「こんな事も知らないのか」とたくさん言われました。でも、私が今まで知らなかった事をたくさんの人が教えてくれた事に、心より感謝しています。
自分の頭も使いますが、これからも色々教えてほしいです。お願いします。
仕事が原因で苦しんでいる人に伝えたい事
私の気持ちは「もう私たちのように悲しい思いをする人を二度と増やしたくない。」です。命があるうちは何度でもやり直せます。
どうか、困っている人、苦しんでいる人がいたら気にかけてあげてください。助けてあげてください。
これから、私たちのように悲しい思いをする人がこれ以上増えない為に何ができるのかを考えて活動していきます。
テンジク(ikinaritenjiku)
この漫画を公開してから数々のアドバイスや、現状に苦しんでいる方からたくさんのメッセージが届くようになりました。ひとりでは知り得なかったたくさんの情報をお寄せいただいて感謝しています。
些細なことでも構いませんので何かありましたらご連絡ください。愚痴でも。プライバシーを守ります。
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